ぶりの寄生虫の種類と安全な対策方法|アニサキスとブリ糸状虫の見分け方

スーパーで買ってきたぶりをさばいていたら、身に白い虫や赤い虫がいた…そんな経験はありませんか?

ぶりには寄生虫がいることがあります。でも、実は「全部が危ないわけではない」し、「正しい対策を知っていれば怖くない」んです。

この記事では、ぶりにいる代表的な寄生虫の種類と、安全に食べるための正しい対策方法を、厚生労働省などの公的機関の情報をもとにわかりやすく解説します。

これを読めば、「この虫は食べても大丈夫?」「家庭の冷凍庫で安全なの?」という疑問がスッキリ解消するはずです。

ぶりに寄生する主な寄生虫は2種類

ぶりに寄生することが多い寄生虫は、大きく分けて次の2種類です。

  • アニサキス(白い虫・危険)
  • ブリ糸状虫(赤い虫・無害)

見た目はもちろん、人体への影響もまったく違います。まずはこの2つを正しく見分けられるようにしましょう。

アニサキスとは?白い虫の正体と危険性

アニサキスは、白くて半透明な体をした寄生虫です。体長は2〜3cmほどで、内臓の表面や腹側の身(ハラス)に寄生しやすい特徴があります。

人間がアニサキスの生きた幼虫を食べると、アニサキス症という食中毒を引き起こすことがあります。症状はみぞおちの激しい痛みや吐き気、嘔吐などで、数時間から十数時間後に発症することが多いとされています。

また、ぶりが死ぬと、内臓にいたアニサキスが身の方へ移動する「死後移行」が起こることもあります。そのため、釣ったばかりのぶりは速やかに内臓を取り除くことが推奨されています。

ブリ糸状虫とは?赤い虫は実は無害

一方、赤い色や茶褐色をした細長い虫を見たことはありませんか?それは「ブリ糸状虫」と呼ばれる寄生虫です。

この虫の特徴は、とにかく長いこと。数cmから、なんと50cmを超えるものまであります。

見た目はかなりインパクトがありますが、ここが一番大事なポイントです。
ブリ糸状虫は人体にまったく無害です。

農林水産省の情報でも、人体への影響はないとされています。見た目のショックで「全部捨てなきゃ」と思ってしまう気持ちもわかりますが、実際は取り除けば身は普通に食べられます。

アニサキスとブリ糸状虫の見分け方

この2つをパッと見分けられるようになると、無駄に捨てることもなくなり、不安も減ります。

項目アニサキスブリ糸状虫
白〜半透明赤色〜茶褐色
大きさ2〜3cm数cm〜50cm以上
人体への影響あり(アニサキス症)なし(無害)
対策が必要か要対策取り除くだけ

見た目で一番わかりやすいのは「色」です。白くて短いのがアニサキス、赤くて長いのがブリ糸状虫。もし赤い虫がいても、まずは落ち着いてくださいね。

アニサキス対策の基本は「加熱」と「冷凍」

アニサキスを防ぐには、厚生労働省が示す以下の方法が効果的です。

  • 加熱:中心部まで70℃以上、または60℃で1分以上加熱
  • 冷凍:-20℃以下で24時間以上冷凍

ただし、ここで注意したいのが「家庭用冷凍庫の性能」です。

一般家庭の冷凍庫はJIS規格で-18℃以下と定められています。つまり、厚生労働省が推奨する-20℃にギリギリ届いていないことが多いんです。さらに、庫内の温度はドアの開閉などで変動しやすいため、確実にアニサキスを死滅させるのは難しいと言われています。

そのため、生で食べることを考えるなら、確実性を重視するなら加熱調理がおすすめです。もちろん、スーパーなどで「刺身用」と表示されているものは、すでに適切な処理がされている場合が多いので、そちらを選ぶのもひとつの手です。

アニサキス対策でやってはいけないこと

ネットや口コミでたまに見かける「酢やワサビで大丈夫」という情報。これは間違いです。

厚生労働省の見解でも、酢や塩漬け、醤油、ワサビなどの一般的な調味料ではアニサキスは死滅しないとされています。「酢締めにしたから安心」と思っている人もいるかもしれませんが、それは科学的に正しくありません。

また、「よく噛めば大丈夫」というのもNG。アニサキスは噛んだ程度では死にません。

よくある疑問と回答

Q. 刺身用と書いていないぶりは生で食べられない?

基本的にはリスクが伴います。刺身用の表示がないものは、アニサキス対策がなされていない可能性があります。生食は避け、しっかり加熱調理するのが安全です。

Q. ぶりに赤い虫がいたら全部捨てるべき?

いいえ。ブリ糸状虫は人体に無害なので、その部分を取り除けば問題なく食べられます。ただし、見た目が気になる・どうしても不安という人は、無理に食べる必要はありません。

Q. 家庭用冷凍庫で冷凍すれば安全?

完全に安全とは言い切れません。前述のとおり、家庭用冷凍庫では-20℃を維持できない場合が多いためです。どうしても生で食べたい場合は、市販の「刺身用」を選ぶか、業務用の急速冷凍がされているものを選ぶとよいでしょう。

ぶりの寄生虫に関する正しい知識を身につけよう

ぶりの寄生虫についてまとめると、次のようになります。

  • 白い虫(アニサキス)は危険。加熱または業務用レベルの冷凍で対策を。
  • 赤い虫(ブリ糸状虫)は無害。取り除けば食べられる。
  • 家庭用冷凍庫の性能には限界があることを理解しておく。
  • 酢やワサビではアニサキスは死滅しない。
  • 不安なら加熱調理が最も確実な対策。

ぶりは脂がのっていて美味しい魚です。正しい知識を持っていれば、寄生虫を過剰に怖がる必要はありません。

もしスーパーや釣ったぶりに虫を見つけても、この記事の内容を思い出して、落ち着いて判断してみてくださいね。

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