バイクで風を切って走り、お気に入りの釣り場に到着した瞬間の高揚感。これぞ「釣ーリング」の最大の魅力です。
でも、いざ準備を始めると「竿ってどうやって運べばいいの?」「荷物が多すぎて積めない…」という壁にぶつかりますよね。車ならトランクにポイポイ放り込めば済む話が、バイクだとそうはいきません。
この記事では、積載の基本からおすすめのコンパクトギア、バイクのタイプ別スタイルまで、釣ーリングをもっと快適にするためのノウハウをまとめました。これを読めば、あなたのバイクと釣りの距離がぐっと縮まるはずです。
バイク釣行の最大の壁は「積載」だと知ろう
まず最初に理解しておきたいのは、バイクの積載には法律で定められた明確な制限があるということです。
道路交通法施行令では、二輪車の積載重量は60kg以下、原付は30kg以下と決められています。さらに積載物の幅は左右に15cm以内、長さは車体の前後30cm以内に収めなければなりません。
つまり、長い竿を無造作に横積みするのはアウト。重さも意外とシビアで、大型のクーラーボックスに氷と魚を入れたらあっという間に数十kgになります。
この制限を理解した上で、いかにコンパクトにまとめるか。釣ーリングの成否はここにかかっています。
竿問題を解決するパックロッドという選択肢
バイク釣行で最初に悩むのが竿の運び方。普通の振出竿は仕舞寸法が40cmを超えるものも多く、リュックからはみ出します。
そこで頼りになるのがパックロッドです。仕舞寸法がA4サイズ以下、ものによっては20cm台に収まる多継ぎ竿で、リュックのメインポケットにすっぽり入ります。
パックロッド選びのポイントは3つ。
- 仕舞寸法:30cm以下ならまず困らない。リュックの底に横にして入るサイズ感です。
- 継数:多いほどコンパクトになりますが、あまり多すぎると感度が落ちるというデメリットも。4~5ピースがバランス良し。
- 対象魚に合った硬さ:ライトゲーム用ならアジング・メバリング用、ちょっと大物を狙うならシーバス用など、自分の釣りスタイルに合ったものを。
具体的なモデルでいうと、メジャークラフト クロステージ パックロッドはコスパに優れ、入門用として評判です。もう少し予算を出せるならがまかつ パックスタイルは継ぎ目のスムーズさが段違いで、まるで1ピースロッドのような使用感が味わえます。
竿を守る。ケース選びが釣果を左右する
パックロッドを買ったから安心、ではありません。リュックの中で他の荷物とぶつかったり、バイクの振動が伝わったりすると、竿先(ティップ)は簡単に折れます。
竿の保護に必須なのがセミハードケースです。完全なハードケースほど嵩張らず、それでいてソフトケースよりはるかに安心感があります。クッション入りのものを選べば、万が一の立ちゴケでも竿を守れる可能性が高まります。
「ケースなんて面倒だな」と思う気持ち、よくわかります。でも、現地に着いて竿を出したら先っぽが折れてた…なんて悲劇を想像してみてください。ケースは保険です。数千円の投資で数万円の竿が守れるなら安いものです。
タックルバッグは専用品じゃなくてもいい
釣具屋に行くと、いかにも「釣り用」のバッグがずらりと並んでいます。もちろん機能的で悪くないのですが、バイク釣行では普段使いできる汎用性も大事。
実は30L程度の普段のツーリングリュックで十分代用できます。サイドにドリンクホルダーがついていれば、ロッドを挿して固定することも可能です。
どうしても専用のものが欲しいなら、ダイワやシマノから出ているタックルリュックがおすすめ。ダイワ タックルバッグ リュックはサイドにロッドホルダーが付いていて、収納ポケットも豊富。防水性能があるモデルを選べば、突然の雨でも安心です。
「もっとコンパクトにしたい」という方には、ウエストバッグ+パックロッドという組み合わせが最終形。手ぶら感覚でバイクに乗れて、釣り場では腰に付けるだけ。このスタイル、一度試すと戻れなくなりますよ。
クーラーボックスは小ささが正義
釣り人の性として、つい大きめのクーラーを買いたくなります。でもバイク釣行ではそれが仇になります。
目安は10L以下。これなら荷台やシートにツーリングネットで固定しても邪魔になりません。ダイワ クールラインαは小型ながら保冷力が高く、日帰り釣行なら氷が余裕で持ちます。
持ち帰る魚が少ないなら、6L程度のソフトクーラーも選択肢に入ります。使わないときは折りたためるので、行きの荷物が格段に減らせます。
ちなみに、釣れすぎてクーラーに入りきらない…という嬉しい悲鳴は、それはそれで現地で考えればいいんです。大きなクーラーを常に背負うより、割り切って小さくいく。これがバイク釣行のコツです。
積載の実践テクニックと必須アイテム
実際に荷物を積む段階では、ツーリングネットが大活躍します。ゴム製のフック付きネットで、クーラーボックスやバッグをシートやキャリアに固定するのに最適。
ネットを使うときのコツは「フックを掛ける場所をちゃんと選ぶ」こと。フェンダーやサイドカバーの薄い部分に引っ掛けると、走行中に外れたり部品を破損したりします。必ずキャリアやフレームなど、頑丈な部分に固定してください。
ツーリングネットは安いものだと伸びが悪くすぐ劣化します。数百円ケチって走行中に荷物が落下したら洒落になりません。デイトナ ツーリングネットはメーカー品で安心感が違います。
また、タイラップ(結束バンド)を数本忍ばせておくのが上級者の知恵です。ロッドホルダーやネットの念のための補強、不意のトラブル応急処置に役立ちます。これ100均で十分です。
バイクのタイプ別おすすめ積載スタイル
一口にバイクと言っても、50ccの原付から大型アドベンチャーバイクまで千差万別。それぞれに合った積載方法があります。
原付(~50cc)の場合
積載重量は30kgまで。リアキャリアが標準装備されている車種が多いので、ここにツーリングネットでクーラーを固定。竿はパックロッド一択です。積載も走行性能も限界がある分、荷物は自然とミニマムになります。これはこれで潔くて好きなスタイルです。
中型(~400cc)の場合
積載の幅がぐっと広がります。ネイキッドでもシートバッグ+ネットで十分な積載量を確保可能。余裕があればトップケースを導入すると、ヘルメットもしまえて利便性が跳ね上がります。GIVI トップケースは定番で、ワンタッチで取り外せるモデルなら釣り場でテーブル代わりにもなります。
大型(400cc~)・アドベンチャーモデルの場合
積載重量は60kgまであり、車体も大きいので選択肢が最も広いカテゴリー。サイドバッグ(パニアケース)を導入すれば、左右に荷物を分散できて走行安定性も良好。ロッドは縦積みホルダーを使えば、長い竿でもコンパクトに持ち運べます。
釣ーリングをもっと楽しむ裏ワザと心構え
最後に、知っておくと得するちょっとしたコツをいくつか。
防水は絶対やるべし。バイクは走行風で雨が容赦なく吹き込みます。スマホや財布、着替えはジップロックに入れておきましょう。100均の防水バッグを一つ持っておくだけでも違います。
釣り場選びは駐輪スペースで決める。どんなにいいポイントでも、バイクを安心して停められなければ意味がありません。事前にGoogleマップのストリートビューで駐輪できそうなスペースを確認しておくと安心です。
「釣りに行く」ではなく「ツーリングのついでに釣りをする」と考える。この気持ちの切り替えが実は一番大事かもしれません。釣果にこだわりすぎず、道中の景色や食事も含めて一日を楽しむ。それが釣ーリングの本質です。
荷物をコンパクトにまとめて、風を感じながら走り、知らない土地で竿を振る。この贅沢を知ってしまうと、もう車には戻れませんよ。
釣り道具とバイク、一見ミスマッチに見えるこの二つの組み合わせは、ちょっとした工夫とコンパクトギア選びで驚くほど快適になります。まずはパックロッドと小さなクーラーから始めてみませんか。道具が揃えば、あとはエンジンをかけて出かけるだけです。


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