さわらの栄養・カロリー・旬・選び方|青魚の一種としての特徴を解説

春になると店頭に並び始める「さわら」。漢字で「鰆」と書くことからもわかるように、春を代表する魚のひとつです。そんなさわらですが、「青魚なの?」と聞かれると、ちょっと迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。白身に近い色合いですが、栄養面では青魚の特徴をしっかり持っています。この記事では、さわらが青魚といわれる理由や、栄養成分、カロリー、旬の時期、選び方のポイントまで、知っておきたい情報をまとめて解説します。

さわらは青魚?それとも白身魚?

さわらは、スズキ目サバ科に分類される海水魚です。見た目は白身に近いピンク色をしていますが、栄養学的には「青魚」に分類されることが一般的です。

青魚の定義は明確なものではなく、「背中が青い魚」を指すことが多いですが、栄養成分の観点からも区別されます。さわらはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といった、青魚に多く含まれることで知られる不飽和脂肪酸をしっかり含んでいるため、栄養学的には青魚の仲間として扱われています。

スーパーなどで「さわら」を見かけたときは、一見すると白身魚のように見えても、食べると青魚らしいコクのある旨みを感じられるのも納得ですね。

さわらの栄養成分とカロリー

さわらの栄養価について、文部科学省の「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」では、さわら(生)の可食部100gあたりの成分が以下のように示されています。

  • エネルギー:161kcal
  • タンパク質:20.1g
  • 脂質:9.7g
  • ビタミンB2やナイアシンも含む

脂質が9.7gと比較的高めであり、この脂質の多くがDHAやEPAといった青魚特有の成分です。また、タンパク質も20g超と豊富で、良質な栄養源になることがわかります。

農林水産省の研究機関による調査では、さわらの脂肪分はおよそ7〜10%程度であると報告されており、時期や地域によって脂の乗り方に差があることも示されています。ちなみに、旨み成分のひとつであるイノシン酸は100gあたり250〜280mg含まれており、これがさわらの美味しさの理由のひとつです。

カロリーは161kcalと、サバ(約200kcal前後)と比べるとやや控えめです。脂質の質が良く、タンパク質も摂れるため、栄養バランスを考えた食事に取り入れやすい魚といえるでしょう。

さわらの旬はいつ?

さわらの旬は春、とくに3月から5月ごろが最も脂が乗って美味しいとされています。漢字の「鰆」が「魚へんに春」と書かれるのも、この時期に旬を迎えることに由来します。

春になると産卵のために沿岸に近づくため、この時期に水揚げされるさわらは特に脂質が豊富で、身がふっくらとしています。逆に、夏以降は脂が落ちて淡白な味わいになるため、春のさわらは「春の味覚」として古くから親しまれてきました。

地域によって旬のタイミングが多少異なることもあるため、購入時には産地や時期をチェックしてみるとよいでしょう。

さわらの選び方のポイント

美味しいさわらを選ぶには、いくつかのチェックポイントがあります。特に春の旬の時期に購入する際は、以下の点を確認すると失敗が少なくなります。

目が澄んでいる

鮮度のよいさわらは、目が澄んでいて黒目がはっきりしています。濁っていたり、くぼんでいるものは鮮度が落ち始めているサインです。

エラが鮮やかな赤色

エラの色が鮮やかな赤色をしているものは新鮮です。変色していたり、ぬめりが強いものは避けたほうが無難です。

身に弾力がある

指で軽く押したときに、すぐに戻ってくる弾力があるものが新鮮です。身が柔らかすぎたり、べたつきがあるものは鮮度が落ちている可能性があります。

においを確認する

青魚特有の生臭さが強いものは避けましょう。新鮮なさわらは、ほどよい海の香りがする程度です。

また、体長によって呼び名が変わることもさわらの特徴です。関西では、50cm未満のものを「サゴシ」、70cm前後のものを「サワラ」と呼び分けることがあります。大きくなるほど脂の乗り方や味わいも変わるため、料理に合わせて選ぶのも楽しいポイントです。

さわらの食べ方と注意点

さわらは、焼き魚として食べられることが多い魚です。西京焼きや塩焼き、照り焼きにすると、脂の甘みが引き立ってとても美味しくいただけます。また、ムニエルやアクアパッツァなどの洋風料理にも合います。

一方で、さわらは生食には向いていません。アニサキスなどの寄生虫がいる可能性があるため、加熱調理が基本です。新鮮なものでも、刺身として食べるのは避けたほうが安心です。しっかりと加熱することで、青魚ならではの旨みが引き出されます。

また、地域や漁獲時期によって脂の乗り方に差があるため、購入時に旬の情報をチェックすると、より美味しいさわらに出会えるでしょう。

さわらに関するよくある疑問

さわらはなぜ「青魚」と呼ばれるの?

見た目は白身に近いですが、栄養成分としてDHAやEPAを多く含むことから、青魚に分類されることが一般的です。背中が青いという見た目の基準だけでなく、脂質の質も青魚の特徴を備えています。

さわらとサゴシの違いは?

サゴシはさわらの幼魚または小ぶりな個体を指す呼び名です。関西を中心に、成長段階によって呼び名が変わる「出世魚」として知られています。大きくなるほど脂がのり、味わいに深みが出るといわれています。

さわらの保存方法は?

鮮度が落ちやすい魚なので、購入したら早めに食べるのがおすすめです。すぐに食べない場合は、内臓を取り除いてから冷蔵保存するか、冷凍保存するとよいでしょう。冷凍する場合は、ラップでしっかり包んで空気に触れないようにしてください。

さわらを青魚の視点で楽しもう

さわらは、見た目以上に青魚らしい栄養価を持った、春を代表する魚です。DHAやEPAを含む脂質がしっかりと摂れる一方で、カロリーはサバなどと比べて控えめなのも魅力です。旬の時期を狙って購入し、新鮮なものを見極めて調理すれば、豊かな味わいを存分に楽しむことができます。

スーパーでさわらを手に取ったときは、ぜひ今回ご紹介した選び方のポイントを思い出してみてください。春の味覚を、青魚ならではの栄養とともに、美味しくいただきましょう。

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