これからチヌの筏釣り(かかり釣り)を始めたいと思っているなら、「結局、何を揃えればいいの?」という道具の悩みが一番大きいんじゃないでしょうか。竿やリールはもちろん、意外と見落としがちな小物まで、実際に釣り場で困らないための一式を、選び方の理由と一緒にお伝えしますね。
まずは絶対に外せない!チヌ筏釣り基本の3種の神器
どんな釣りにも共通する核心的な道具があります。チヌの筏釣りでは、この3つがすべての始まりです。
筏竿(かかり釣り専用ロッド)
筏竿は、全長1.3mから1.7mほどの短竿が基本。他の釣りではまず見かけない専用設計です。なぜこんなに短いかというと、狭い筏の上で取り回しが良く、何より繊細なチヌのアタリを穂先で直接感じ取るため。この穂先の感度が命なので、高感度なグラスソリッドやチタン合金穂先が採用されています。
初心者の方に選びやすいのは、柔らかめの「7:3調子(フカセ調子)」か、やや張りのある「8:2調子(先調子)」。迷ったら、どちらにも対応できるシマノ セイハコウスペシャルのようなバランスの良い一本を選ぶと、色々な状況で使いやすいですよ。専業メーカー黒鯛工房 チヌセレクションXT 大チヌも、チヌ釣りのために作り込まれた竿で信頼できます。
筏リール
リールは、竿の下にぶら下げる「下向きリール」が今や主流です。竿の上に載せる「上向きリール」と違って、糸の放出がスムーズで、穂先に無駄な力がかからず、アタリが明確に出るのが最大のメリット。ドラグ機能が付いていると、大物がかかった時に糸が出てくれて、ハリス切れを防げるので安心です。
名器と言われたシマノ セイハコウSP RC83の操作性は、後継のシマノ セイハコウリミテッドにも受け継がれています。初めての一つに迷ったら、こうした定番から入るのが確実です。
道糸(ライン)
ラインは、フロロカーボン製を選んでください。ナイロンに比べて伸びが少なく、感度が格段に良い。さらに比重が重いので水中で糸がまっすぐ張り、アタリが穂先にビビッと伝わりやすい。太さは2号前後がオールラウンド。これで3キロクラスのチヌにも十分対応できます。
特に、東レ チヌ筏かかり参は名前からしてチヌのかかり釣り専用糸。直進性が高く、糸グセがつきにくいのでライントラブルが少ない。強度としなやかさで選ぶならクレハ シーガー R18 フロロも定番です。ラインは安物を使うと、高切れや感度低下で後悔することになるので、良いものを使ってくださいね。
釣果を左右する!エサとハリの超重要な関係
どんなに高い竿とリールを持っていても、この部分がおろそかだとチヌは釣れません。特にカカリ釣りでは、ハリの形状とサイズが釣果を大きく左右します。
勝負を決める一針
かかり釣りの針で絶対に守ってほしいのは、ストレートタイプを使うこと。針の軸がまっすぐなタイプですね。チヌ針には「ひねり」が入ったものもありますが、これを使うと水中でラインが回転してヨレてしまい、せっかくのアタリが取りにくくなるんです。
サイズは、メインの刺しエサがオキアミなら4〜5号が基準。がまかつのがまかつ 掛かりすぎチヌは、一度掛かったらバレにくい貫通力の高さが自慢。金龍鉤 勝負チヌ ストレートタイプは、初心者でもしっかり掛けやすい設計で、どちらも長く使える信頼の一針です。
これがないと始まらない!周辺小物たち
筏の上は、いわば小さな孤島。忘れ物をしたら一日が台無しになるので、出発前の持ち物チェックは念入りに。
ダンゴバッカンと手洗いバッカン
かかり釣りの命はダンゴ(撒き餌)。自宅で調合したダンゴを持ち込むための、大きくて丈夫なバッカンが必要です。蓋がしっかり閉まるタイプだと、移動中に車内でこぼす心配がありません。そしてもう一つ、絶対に忘れてはいけないのが「手洗いバッカン」。筏の上から海面まで距離があるので、ロープ付きのバケツで海水を汲み上げて、ダンゴで汚れた手を洗うために必須です。
タックルボックスと小物類
ハリス、予備の針、オモリ、ハサミ、ライターなど、細かい道具はMEIHO タックルボックスのような専用ボックスにまとめておくと、筏の上で散らからず、スムーズに作業できます。引き出し式や仕切りが多いタイプが使いやすいですね。
クーラーボックスは椅子代わり
飲み物やエサ、そして釣った魚を入れるクーラーボックスは、筏の上の貴重な「椅子」になります。頑丈で、座面がしっかりしたものを選びましょう。シマノ クーラーボックスやダイワ クーラーボックスの釣り専用モデルは、一日座っていても疲れにくい設計で、断然おすすめです。
安全と快適さを守る、絶対に必要な装備
釣りを楽しむ以前に、命と健康を守るための道具があります。ここはケチらず、良いものを揃えましょう。
ライフジャケット
これは「あると便利」ではなく「絶対」です。船での移動が必ず発生する筏釣りでは、国土交通省の型式承認マークがついた、本物のライフジャケットを必ず着用してください。最近は動きやすい腰回りタイプや、収納力のあるベストタイプもあります。
真夏の敵は熱中症
夏場の筏の上は逃げ場がなく、想像以上に過酷です。パラソルと、それを固定するためのスタンドは、快適さというより「安全のため」の装備。スタンドが壊れやすい安物だと強風で飛ばされる危険もあるので、筏の手すりにしっかり固定できる頑丈なものを選んでくださいね。
ロッドケースとタモ
繊細な穂先を守る竿ケースは、絶対にハードタイプです。移動中のちょっとした衝撃で穂先が折れてしまっては、その日の釣りが終わってしまいます。そして、細い筏竿で大チヌを直接抜き上げるのは至難の業。必ずタモ網も持っていきましょう。
初心者が陥りがちな「予算の壁」と賢い買い方
正直なところ、全部を新品で一流メーカーで揃えると、軽く10万円は超えます。「そんなにかけるのはちょっと……」という方のために、メリハリのある予算の振り分け方を。
「ここは投資」する場所
何と言っても竿とリール、そしてラインです。これらは直接「アタリを感じ取る能力」に直結します。中途半端な道具で始めてアタリがわからず釣れないと、釣り自体がつまらなくなってしまう。最初から信頼できるメーカーのスタンダードクラスを選ぶのが、遠回りなようで一番の節約です。
「まずは代用」できる場所
クーラーボックスやタックルボックスは、もしすでにお手持ちのものがあれば、それで始めても大丈夫です。水汲みバッカンも、丈夫なロープとバケツで自作できます。ただ、代用品だと不便を感じるのも早い部分なので、続けたいと思ったら専用のものを少しずつ買い足していくのが賢いやり方ですよ。
まとめ:あなただけの筏チヌ釣り道具一式で、さあフィールドへ
最後にもう一度、チヌの筏釣りに必要な道具一式を整理しておきましょう。
- 竿:感度が命の1.5m前後の筏竿。7:3か8:2調子で、信頼のシマノか黒鯛工房から選ぶ。
- リール:下向きの筏リール。ドラグ付きなら安心。
- ライン:フロロカーボン2号。東レかシーガーで決まり。
- ハリ:チヌ針4〜5号。絶対にストレートタイプで、がまかつか金龍鉤。
- バッカン類:ダンゴ用と手洗い用の二つは必須。
- 安全・快適装備:ライフジャケット、夏場はパラソル、竿を守るハードケース、そしてタモ。
道具が揃ったら、あとは釣り場での実践あるのみです。最初はベテランの隣でコツを聞くのも良いですが、自分の道具に愛着が湧くと、釣りの楽しさは何倍にもなりますよ。あなたなりのこだわりの一式で、大チヌの強い引きを存分に楽しんでくださいね。

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